第167章 日仏交流会

「これはまだ始まりにすぎない。油断は禁物よ」

水野佑奈は目の前の茶を持ち上げ、ひと口だけ啜る。けれど頭の中は、休む間もなく高速で回っていた。

「石井晋は簡単に引き下がらない。佐伯薫も、きっと黙ってはいない。あっちの動きも誰かが見張っておかないと……それに、もうすぐ交流会。こんな肝心な時期に、余計な火種は絶対に増やせない」

「大丈夫だよ、佑奈。全部、手配してある!」

白石羽奈は勢いよく頷き、ふと横目で隣に立つ川西拓海を捉えると、慌てて言い添えた。

「それにほら、川西社長もいるんだし。万全に決まってる!」

露骨すぎる持ち上げ方に、川西拓海は苦笑する。

「白石さんは本当に賢いな。人の...

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